平安時代のお話②

➁貴族の住まい

大河ドラマでもしばしばセリフに出てくる「土御門殿」。これは藤原道長の大邸宅です。その大きさは約6千坪!(ほぼ東京ドーム)もあったそうです。あと、ドラマをご覧の方はお気づきかもしれませんが、当時の貴族の住まいは「神殿造」といって平安建築を代表する建物です。この建築の特徴は広い床板に丸い柱が立っていますが、壁やふすまはなく、屏風やすだれで部屋の区切りをつけています。畳も偉い人が座る部分にあるだけで、基本的に床は板の間です。また、屋根はありますが天井もありません。今では当たり前な建築様式が、この時代はまだなかったのですね。壁や天井、ふすまなどができるのは室町時代以降の建築です。当時の人々は板の間で、風を遮るドアやふすまもなく、寒さに強かったのかもしれませんね。でも、ドラマを見ながら、こういうストーリー以外の部分で平安時代を知ることも大河ドラマの楽しみかもしれませんよ。

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