膝の内側の痛みで考えられる原因は?病気の可能性やセルフケアの方法

膝の内側の痛みは、O脚気味の方や、スポーツで膝をひねる動作が多い方に起こりやすい症状です。

軟骨のすり減りや靭帯の損傷など、原因によって痛みの出方や対処法が異なります。

ここでは、膝の内側に痛みが出る背景や、自宅でのケア方法、受診の判断基準を解説します。

なぜ膝の内側が痛くなるのか

膝の内側は、靭帯や腱、軟骨が集中している部位です。特にO脚の方や、方向転換の多いスポーツをしている方は、この部分に負担が集中しやすいとされています。

ここでは、膝の内側が痛くなる原因について詳しく解説します。

運動やスポーツによる負荷

サッカーやバスケットボールなど、方向転換やジャンプを繰り返すスポーツでは、膝の内側に負担が集中しやすいとされています。

膝を内側にひねる動作や、着地時の衝撃が繰り返し加わることで、靭帯や腱に小さな損傷が積み重なり、痛みにつながることがあります。

こうした負担は一度の運動で急激に痛みが出るケースもあれば、練習を継続する中で徐々に痛みが強くなっていくケースもあるでしょう。

運動後に膝の内側が痛む場合は、単なる疲労と決めつけず、痛みが続く期間や腫れの有無も確認しましょう。

加齢による関節・軟骨の変化

加齢とともに、膝関節のクッションの役割を果たす軟骨が徐々にすり減っていくことがあります。

特に、体重が内側にかかりやすいO脚の方では、膝の内側の軟骨がすり減りやすく、痛みや炎症が生じやすいとされています。

軟骨がすり減ると関節の隙間が狭くなり、骨どうしが接触しやすくなるため、歩行時や正座の際に痛みを感じることもあるでしょう。

軟骨は一度すり減ると元に戻りにくい組織のため、症状が軽いうちから膝への負担を見直すことが大切です。

姿勢や歩き方による負担の集中

O脚や膝が内側に入る歩き方の癖があると、膝の内側に体重が集中しやすくなり、慢性的な負担につながることがあります。

足の内側に体重が偏る癖がある場合も、同じ部分に繰り返し力が加わりやすくなります。

普段の姿勢や歩き方の癖は自分では気づきにくいことも多く、靴底の内側だけが極端にすり減っている場合は、姿勢や歩き方の癖が影響していないか確認してもらうとよいでしょう。

日頃から意識的に姿勢を整えることで、膝への負担を軽減できる場合もあります。

▶︎膝の痛みの原因について詳しく知りたい方はこちら

注意したい膝内側の病気・ケガ

膝の内側は、靭帯や半月板、腱が集中する部位のため、スポーツによる急な負荷から、加齢による慢性的な変化まで、幅広い原因で痛みが生じます。

ここでは、膝の内側が痛いときに考えられる病気やケガについて詳しく解説します。

内側側副靭帯損傷

内側側副靭帯は、膝の内側で大腿骨と脛骨をつなぐ靭帯です。

サッカーやラグビーなどのコンタクトスポーツで、膝の外側から強い力が加わったり、膝を内側にひねったりすることで損傷することがあります。

損傷すると、膝の内側の痛みに加えて、腫れや膝の不安定感を感じることがあり、損傷の程度によっては、歩行が難しくなることもあります。

内側半月板損傷

半月板は、膝関節にある軟骨組織で、クッションのように衝撃を吸収する役割を持っています。内側半月板は特に損傷しやすいとされている部位です。

スポーツ中に膝をひねったり、加齢によって半月板がもろくなったりすることで損傷が起こることがあります。

膝の曲げ伸ばし時に引っかかる感覚や、内側の痛み、正座がしづらくなるといった症状が特徴です。

損傷の程度によっては、膝に水が溜まる場合や、急に膝が動かなくなる「ロッキング」という症状が現れる場合もあります。

変形性膝関節症

変形性膝関節症は、加齢などにより膝関節の軟骨がすり減り、関節に炎症や変形が生じる病気です。

O脚の方に多く、膝の内側の軟骨が特にすり減りやすいことから、内側の痛みとして自覚されるケースが多いとされています。

歩行時や立ち上がる際に痛みが出やすく、進行すると関節の隙間が狭くなり、O脚がさらに強まることもあります。

初期には動作の開始時のみ痛む程度でも、進行すると安静時にも痛みを感じるようになることがあるため、早めに医師に相談することが望ましいです。

鵞足炎

鵞足炎は、膝の内側にある「鵞足」という、複数の筋肉の腱が集まる部分に炎症が生じる状態です。

ランニングや水泳(特にキック動作)、方向転換を伴うスポーツなどで、繰り返し負担がかかることで起こりやすいとされています。

膝関節よりやや下の内側を押すと痛みがあることが特徴で、階段の上り下りや、膝を曲げる動作で痛みが強まることがあります。

比較的軽症であれば安静により改善することもありますが、繰り返し負担をかけ続けると慢性化する可能性があるため、早めに相談しましょう。

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鷲足部滑液包炎

鵞足の部分には、摩擦を和らげるための滑液包という袋状の組織があり、これに炎症が起こることもあります。

鵞足炎と原因や症状が似ており、明確に区別することが難しい場合もあります。

症状の違いとして、膝の内側の痛みに加えて、局所的な腫れや熱感を伴うことがある疾患です。

いずれの場合も自己判断で運動を継続すると悪化するおそれがあるため、痛みが続くときは医療機関での確認をおすすめします。

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自宅でできる膝の内側のセルフケア

痛みの強さや原因によって適したケアは異なりますが、共通して言えるのは、痛みがある間は膝への負担を増やさないことです。

ここでは、自分でできる主な対処法を紹介します。

運動や長時間の歩行を控える

膝の内側に痛みがある間は、ランニングやスポーツ、長時間の歩行など、痛みが強くなる動作をできるだけ控えましょう。

無理に動かし続けると、靭帯や半月板への負担が増え、症状が悪化するおそれがあります。

スポーツを継続している場合は、一時的に休むか、負荷の少ない練習内容に切り替えることも大切です。

数日休んでも改善しない、歩くだけでも強く痛むといった場合は、単なる使いすぎではない可能性も考えられるため、次の受診目安を確認してください。

腫れや熱感がある場合は患部を冷やす

運動後に膝の内側が腫れている、触ると熱を持っているといった場合は、患部を冷やすことで痛みや腫れを和らげられることがあります。

氷や保冷剤をタオルで包み、皮膚に直接当てないようにしながら、短時間ずつ冷却するのが基本です。

一方、慢性的なこわばりが中心の場合は、温めることで筋肉がほぐれ、症状が和らぐこともあります。

判断に迷う場合や、強い腫れ・内出血がある場合は、自己判断で対応せず医療機関に相談しましょう。

膝への負担を減らす工夫

O脚など足の形に心当たりがある場合は、インソールや膝用サポーターの使用により、負担を軽減できることがあります。

ただし、これらはあくまで補助的な対策であり、靭帯損傷や半月板損傷そのものを治すものではありません。

自己判断で強くストレッチしたり揉んだりすると、かえって症状を悪化させることもあるため、痛みが強い間は控えましょう。

日常生活では、正座や深くしゃがむ動作など、膝の内側に負担がかかる姿勢をできるだけ避けることも有効です。

こんな場合は医療機関を受診しましょう

以下のような症状がある場合、靭帯損傷や半月板損傷など、セルフケアでは対応が難しい病気が関係している可能性があります。

  • 痛みが強く、膝に体重をかけるのが難しい
  • 数日間安静にしても痛みが改善しない
  • 膝の内側が大きく腫れている
  • 膝に不安定感がある、ぐらつく感覚がある
  • スポーツや外傷のあとから痛みが続いている
  • 膝に引っかかる感覚があり、正座がしづらい
  • O脚が進行してきたように感じる

受傷直後の強い腫れや、膝が不安定に感じる場合は、靭帯や半月板の損傷が疑われるため、早めに整形外科を受診してください。

膝の内側の痛みでよくあるご質問

Q.スポーツを本格的に再開できる時期の目安はありますか?

A.損傷の程度や治療経過によって異なります。自己判断で再開すると再受傷のリスクがあるため、診察時に確認しながら判断することをおすすめします。

Q.O脚と膝の内側の痛みは関係がありますか?

A.O脚では膝の内側に体重がかかりやすく、軟骨のすり減りや痛みにつながりやすいとされています。心当たりがある場合は診察時にご相談ください。

Q.サポーターやインソールだけで治りますか?

A.負担を軽減する効果は期待できますが、靭帯損傷や半月板損傷などが起きている場合、それだけでは治療になりません。痛みが続く場合は原因の確認が必要です。

Q.子どもの膝の内側の痛みも同じ原因ですか?

A.成長期のお子様では、成長軟骨に関連する痛みなど、大人とは異なる原因が考えられます。診察時にご相談ください。

Q.正座ができないのは何が原因ですか?

A.半月板損傷や軟骨のすり減りなどにより、膝の曲げ伸ばしに制限が生じている可能性があります。長引く場合は検査をおすすめします。

まとめ

膝の内側の痛みには、内側側副靭帯損傷や半月板損傷のようにスポーツで起こるものから、変形性膝関節症のように加齢とともに進行するものまで、さまざまな原因があります。

自己判断でサポーターやセルフケアだけに頼ると、原因によっては症状が悪化することもあるため、痛みが続く場合は早めに整形外科へご相談ください。

「はるみクリニック」では、関節痛やスポーツ障害、難治性疼痛など幅広い膝の症状に対応し、診察や必要に応じた検査をもとに治療方針を検討しています。

膝の内側の痛みが続いている方は、現在の症状についてお気軽にご相談ください。