三叉神経痛(さんさしんけいつう)

三叉神経痛は、洗顔や食事、歯磨きなどをきっかけに、顔の片側へ電気が走るような強い痛みが出る病気です。

はるみクリニックの痛み外来では、患者様お一人おひとりの症状と真剣に向き合い、診断結果に応じて、内服治療や神経ブロックなど適切な対応を行います。

また、必要に応じて、脳神経外科など他診療科と連携することもあります。

三叉神経痛が疑われる症状

✔ 洗顔や会話をすると、顔に電気が走るような痛みが出る
✔ 片側の頬や顎に、短時間の強い痛みが起こる
✔ 歯磨きや食事をすると、鋭い顔面痛が誘発される
✔ 痛みのない時間をはさみながら、発作を繰り返す
✔ 顔の片側に触れるだけで、刺すような痛みが起こる

三叉神経痛が生じる主な原因

血管による圧迫

三叉神経は顔の感覚を脳に伝える神経で、目のまわり・頬・顎の3つの領域に分かれて分布しています。

特に多いのは、三叉神経の根元付近を血管が圧迫して痛みが生じるケースです。血管の拍動が神経に繰り返し加わると、痛みの信号が過敏になり、発作的な痛みにつながると考えられています。

腫瘍や血管の異常

三叉神経の近くに脳腫瘍や脳動静脈奇形、動脈瘤などができると、神経が刺激されて痛みが生じることがあります。

こうしたケースでは、顔の痛みに加えてしびれや感覚低下を伴うこともあります。

そのほかの病気や炎症

多発性硬化症などによって三叉神経の経路が障害され、三叉神経痛が生じることもあります。なお、帯状疱疹後に三叉神経領域の痛みが続く状態は、一般に帯状疱疹後神経痛として区別されます。

年齢や症状の出方によっては、三叉神経痛以外の病気を含めた診断・検査が必要です。

三叉神経痛の診断・検査方法

まずは痛みの場所や起こり方、持続時間、誘因などを確認し、次に顔の感覚や神経学的な異常がないかを診察する流れです。

必要に応じてMRI検査を行い、三叉神経と血管の位置関係や、腫瘍・多発性硬化症などの病変の有無を確認します。

他院と連携し、歯・副鼻腔・耳に由来する痛みや頭痛・顔面痛との鑑別を行うこともあります。

三叉神経痛の主な治療法(痛み外来)

薬物療法

薬物療法では、一般に「カルバマゼピン」が第一選択薬として用いられます。

薬の種類によっては、眠気・ふらつき・皮疹・肝機能異常などの副作用がみられることがあるため、体調の変化があった場合はお早めにご相談ください。

神経ブロック

神経ブロックは、痛みの伝わり方を抑えるために、神経の近くへ局所麻酔薬などを用いる治療です。

三叉神経痛では、痛みの分布や症状の強さに応じて、三叉神経枝ブロックやガッセル神経節に関連する処置が検討されます。

治療の目的は痛みの緩和であり、原因そのものを取り除く治療ではありません。

処置後は痛みの変化やしびれの有無を確認し、経過によっては他の治療へ切り替える判断が必要になることがあります。

その他の治療法(痛み外来以外)

内服薬や神経ブロックで十分にコントロールできない症状の場合、三叉神経の一部に放射線を集中的に当てるガンマナイフや、三叉神経を圧迫している血管を離す微小血管減圧術など、適切な治療を検討する必要があります。

これらは痛み外来では対応できない治療のため、専門医療機関をご紹介することがあります。

三叉神経痛でよくあるご質問

Q1|三叉神経痛は歯の痛みとどう違いますか?

A1|歯が原因の痛みと似ることがありますが、三叉神経痛は歯みがきや会話などで電撃痛が起こる点が特徴です。歯科治療後も続く顔面痛は、別の原因を確認したほうがよい場合があります。

Q2|三叉神経痛は自然に治る病気ですか?

A2|症状が軽くなる時期があっても、繰り返すことがあります。痛みが続いて悩んでいる方は、お早めに痛み外来を受診して原因を確認することが大切です。

Q3|神経ブロック注射は痛いですか?

A3|「チクッ」とした痛みや、薬液が入るときの圧迫感を覚える方がいます。注射の種類や部位によって感じ方は異なりますが、痛みをできるだけ抑える工夫をしながら行いますので、不安があれば診察時にご相談ください。

Q4|三叉神経痛を放置し続けるとどうなりますか?

A4|痛みの回数や強さが増え、食事や洗顔、歯みがきがつらくなることがあります。原因によっては、ほかの病気が隠れている場合もありますので、症状が続くときは早めの受診を検討しましょう。

Q5|痛み外来では手術もしてもらえますか?

A5|痛み外来では、主に薬物療法や神経ブロックを行います。手術が必要と判断される場合は、脳神経外科など適切な医療機関をご案内します。