足の甲に痛みがあると、「歩きすぎが原因なのか」「骨や関節に異常があるのではないか」と不安になる方も多いのではないでしょうか。
足の甲の痛みは、運動による負担やサイズの合わない靴など、日常生活の影響で起こることがあります。
一方で、疲労骨折や腱鞘炎、関節・神経の異常などが原因となっているケースもあるため、痛み方や腫れなどの症状を確認することが大切です。
この記事では、足の甲が痛いときに考えられる主な原因や病気・ケガ、自分でできる対処法、病院を受診する目安についてわかりやすく紹介します。
足の甲が痛いときに考えられる主な原因

足の甲の痛みは、歩きすぎや運動による負担、靴の圧迫、足の形や歩き方など、さまざまな原因で起こります。ここでは、足の甲が痛くなる主な原因について解説します。
歩きすぎや運動による足への負担
長時間歩いたり、ランニングやジャンプを繰り返したりすると、足の甲に負担が蓄積して痛みにつながることがあります。
足は歩行や運動のたびに体重を支えており、特に普段より活動量が増えたときは、骨や関節、靭帯、腱などへの負担も大きくなります。
ランニングやサッカー、バスケットボールなど、走ったり跳んだりする動作が多いスポーツでは足の慢性的な障害が起こりやすいとされています。
運動後に足の甲が痛む場合は、単なる疲労と決めつけず、痛みが続く期間や腫れ、押したときの痛みなども確認しましょう。
サイズが合わない靴や靴ひもによる圧迫
サイズや形が足に合っていない靴も、足の甲が痛くなる原因の一つです。
靴が小さすぎたり甲部分が低かったりすると、歩くたびに足の甲が圧迫され、皮膚だけでなく腱や周辺組織にも負担がかかります。
特にランニングシューズやスニーカーを履いたときだけ痛みが出る場合は、靴のサイズや形、ひもの締め方を一度見直してみることが重要です。
靴を脱ぐと痛みが軽くなる場合でも、症状が長く続いたり腫れが出たりするときは、ほかの原因も考えて医療機関へ相談しましょう。
足の形や歩き方による負担
足のアーチや骨格など、もともとの足の形によって特定の部分へ負担が集中し、足の甲に痛みが出ることもあります。
足には縦と横のアーチがあり、歩行時の衝撃を分散する役割を担っていますが、扁平足などでバランスが崩れると、骨や関節、腱などに負担がかかりやすくなります。
さらに、足の内側や外側へ体重が偏る癖があると、一部分に繰り返し力が加わる可能性があります。足の柔軟性低下や筋力不足なども、足の慢性的な痛みに関係する要素です。
靴底の片側だけが極端にすり減っている場合や、長く歩くといつも同じ場所が痛む場合は、足の形や歩き方が影響していないか確認してもらうとよいでしょう。
骨・関節・腱などの病気やケガ
足の甲の痛みには、骨や関節、靭帯、腱などの病気やケガが関係している場合もあります。
例えば、繰り返し負担がかかることで起こる疲労骨折のほか、転倒やスポーツによる骨折・捻挫、腱の炎症などが原因となるケースです。
骨折では痛みや腫れが現れやすいものの、症状だけで打撲や捻挫と区別するのは難しく、画像検査が必要になることもあります。
ぶつけた覚えがないから大丈夫とは限りません。
強い痛みや腫れがある、体重をかけると痛む、何日か休んでも改善しないといった場合は、整形外科などで原因を確認することが大切です。
足の甲が痛いときに考えられる病気やケガ

足の甲の痛みが続く場合は、骨や関節、腱などに異常が生じている可能性があります。痛む場所や腫れの有無、痛みが出るタイミングによって考えられる原因はさまざまです。
ここでは、足の甲の痛みにつながる代表的な病気やケガについて解説します。
疲労骨折・中足骨骨折
疲労骨折は、一度の大きな衝撃ではなく、ランニングやジャンプなどによる小さな負荷が同じ骨に繰り返しかかることで起こる骨折です。
足では、足の甲から指の付け根に伸びる中足骨などに発生することがあり、スポーツをする方に多くみられます。
初期には運動中や歩行時だけ痛み、休むと軽くなることもあるため、単なる疲労だと思って見過ごすケースもあります。
一方、中足骨骨折は転倒や衝突、足への強い衝撃などで生じ、腫れや内出血を伴うことがあり、体重をかけた際に強く痛む場合は注意が必要です。
足の甲の特定部分を押すと強く痛む、数日休んでも改善しないといった症状がある場合は、整形外科を受診して画像検査などを受けましょう。
伸筋腱炎・腱鞘炎
足の甲には、足首や足の指を上に持ち上げるための伸筋腱と呼ばれる腱が通っています。この腱に繰り返し負担がかかって炎症が生じると、足の甲に痛みが出ることがあります。
ランニングや長時間の歩行などによる使いすぎのほか、靴や靴ひもによる圧迫が負担につながることも原因の一つです。
特に、足首や足の指を動かした際に痛む、腱に沿って押すと痛いといった症状がみられる場合は、伸筋腱の炎症が疑われます。
痛みが長引く場合は自己判断で運動を再開せず、医療機関へ相談してください。
リスフラン関節損傷
リスフラン関節は、足の甲にある中足骨と足根骨をつなぐ関節です。
スポーツ中に足をひねったり、高い場所から着地したりするなど、足に強い力が加わった際に関節や周囲の靭帯を損傷することがあります。
主な症状は足の甲の痛みや腫れで、立ったり歩いたりして体重をかけると痛みが強くなる傾向があります。
また、足の裏に内出血がみられる場合もあり、損傷の程度によっては歩行が難しくなることも少なくありません。
足をひねったあとから甲の痛みや腫れが続いている場合は、整形外科を受診しましょう。
扁平足・有痛性外脛骨
扁平足とは、足の裏にある縦のアーチが低下し、土踏まずが平らになった状態です。
足のアーチには歩行時の衝撃を吸収したり、体重を効率よく支えたりする役割があるため、バランスが崩れると足の骨や腱に負担が集中しやすくなります。
成人期に生じる扁平足では、内くるぶし周辺の腫れや痛み、歩きにくさなどが現れることもあります。
有痛性外脛骨は、足の内側にある外脛骨という余分な骨の周囲に痛みが生じる状態です。
外脛骨自体があっても症状がない方は多いものの、運動や長時間の歩行、捻挫などをきっかけに痛みが出ることがあります。
足の甲の内側から土踏まずの上あたりに痛みや腫れがみられ、突出した部分を押したときや靴が当たったときに痛みやすいことが特徴です。
痛風・関節リウマチ
足の甲の痛みには、関節に炎症を起こす病気が関係していることもあります。
痛風は、血液中の尿酸値が高い状態が続き、関節内にできた尿酸塩の結晶によって急性の炎症が起こる病気です。
足の親指の付け根に発症することで知られていますが、足首や足の甲に激しい痛みが出る場合もあります。
関節リウマチは、免疫の異常によって関節に慢性的な炎症が起こる疾患です。
手だけでなく足の指の関節にも症状が現れ、左右対称に腫れたり、朝起きたときにこわばりを感じたりすることがあります。
進行すると関節の変形につながる可能性があるため、早期の診断と治療が重要です。
神経障害
足の甲に痛みだけでなく、しびれやピリピリとした感覚がある場合は、神経が圧迫・障害されている可能性も考えられます。
足の甲の感覚には複数の末梢神経が関係しており、足や足首周辺で神経が圧迫されるほか、膝付近や腰など、痛む場所とは離れた部分の神経障害によって症状が出ることもあります。
神経が関係する痛みでは、ズキズキする痛みだけでなく、電気が走るような感覚やしびれ、感覚の鈍さなどを伴うことがあります。
神経障害の程度によっては、足首や足の指を動かしにくくなることもあるため注意が必要です。
感染症
足の甲が赤く腫れ、熱を持って痛む場合は、細菌感染による蜂窩織炎などの感染症が原因となっている可能性があります。
蜂窩織炎は、皮膚やその下の組織に細菌が入り込んで炎症を起こす病気で、足の甲にも発症します。
症状としては、赤み・腫れ・熱感・痛みなどがみられ、炎症が広がると発熱や悪寒、倦怠感を伴う場合があります。
単なる打撲や捻挫と見分けにくいこともありますが、感染症の場合は抗菌薬による治療などが必要です。
足の甲が痛いときに自分でできる対処法

足の甲に痛みがあるときは、無理に動かさず、まず負担を減らすことが大切です。ここでは、足の甲が痛いときに自分でできる主な対処法を解説します。
運動や長時間の歩行を控える
足の甲に痛みがある間は、ランニングやスポーツ、長時間の歩行など、痛みが強くなる動作をできるだけ控えましょう。
無理に動かし続けると、腱や関節への負担が増え、炎症が長引く可能性があります。
疲労骨折などが原因の場合も、繰り返し負荷をかけることで症状が悪化するおそれがあるため注意が必要です。
ただし、数日休んでも改善しない、歩くだけでも強く痛む、腫れが続くといった場合は、単なる使いすぎではない可能性も考えられます。
症状を我慢して運動を再開せず、整形外科などで原因を確認することが大切です。
腫れや熱感がある場合は患部を冷やす
運動後やケガのあとに足の甲が腫れている、触ると熱を持っているといった場合は、患部を冷やすことで痛みや腫れを和らげられることがあります。
氷や保冷剤をタオルで包み、皮膚に直接当てないようにしながら、短時間ずつ冷却するのが基本です。
ただし、冷やせばすべての足の痛みが改善するわけではありません。慢性的な痛みや血行不良が関係している場合など、症状によって適した対応は異なります。
また、長時間冷やし続けると凍傷につながるおそれがあるため避けましょう。
強い腫れや内出血がある、赤みや熱感が広がっている、発熱を伴う場合は感染症などの可能性もあるため、早めの受診が必要です。
強く揉んだりストレッチしたりしない
足の甲が痛いときに、自己判断で強く揉んだりストレッチしたりするのは避けましょう。
筋肉の疲労が原因であれば軽いケアが役立つこともありますが、骨折や靭帯損傷、腱の炎症などが起きている場合は、強い刺激によって症状を悪化させるおそれがあります。
特に、押すと一点だけ強く痛む、足を動かしたときに鋭い痛みが出る、腫れや内出血を伴っているときは注意が必要です。
原因が分からない痛みや症状が長引く場合は、医療機関で状態を確認したうえで適切なケア方法を相談しましょう。
足の甲が痛いときに病院を受診する目安

足の甲の痛みが続く場合、骨折や靭帯損傷、感染症などが隠れていることもあるため、痛みの強さや腫れの有無を確認することが大切です。
次のような症状がある場合は、整形外科などの医療機関への受診を検討してください。
- 痛みが強く、足に体重をかけるのが難しい
- 数日間安静にしても痛みが改善しない
- 足の甲が大きく腫れている、または内出血がある
- 特定の場所を押すと強い痛みを感じる
- 転倒やスポーツなどのあとから痛みが続いている
- 足の甲に赤みや熱感があり、範囲が広がっている
- 痛みとともにしびれや感覚の鈍さがある
- 発熱や強いだるさなど全身症状を伴っている
特に、歩けないほどの強い痛みや著しい腫れがある場合は、早めの受診が必要です。
軽い痛みでも長引く場合は、疲労骨折や腱の炎症などが関係している可能性があるため、自己判断で運動を続けず、医療機関で原因を確認してもらいましょう。
まとめ
足の甲の痛みは日常的な負担で起こる一方、疲労骨折や中足骨骨折、腱の炎症、リスフラン関節損傷、痛風などの病気やケガが関係していることもあります。
軽い痛みであれば運動や長時間の歩行を控えて様子を見ることもできますが、強い痛みや腫れ、熱感がある場合や、数日休んでも症状が改善しない場合は注意が必要です。
原因によって適切な対処法や治療は異なるため、痛みを我慢して無理に動かし続けるのは避けましょう。
八潮駅前にある「はるみクリニック」では、骨折・打撲・捻挫、スポーツ障害、関節痛など幅広い症状に対応し、診察や必要に応じた画像検査をもとに治療方針を検討しています。
また、痛み外来も設けており、症状に合わせた治療を提案しています。
足の甲の痛みが続いている方や、歩くと痛む、腫れやしびれが気になる方は、現在の症状についてお気軽にご相談ください。